Irish Whiskey

アイリッシュウイスキーとは、まずアイルランドの穀物を使用し、少なくとも3年間木樽で熟成。最終的には少なくともアルコール度40%保っていなければならない。麦芽と大麦をいっしょにポット・スチルで3回蒸留するという伝統をいまだに受け継いでいる。スコッチに比べてピートを使用しないのでスモーキーな風味がなくまろやか。

最近ウイスキーに着色する蒸留所はまれではなくなっている。その上、「チル・フィルタリング」という巧妙手口を使い、アルコールが冷えた時に曇りの原因となるコンジナーを除去している。コンジナーは、ウイスキーだけではなく、色のある酒には含まれており、二日酔いの原因になるといわれており、その点ではウオッカやジンなど色のないものを選んだ方がよいが、それにしても、コンジナーは酒本来の風味であり、「チル・フィルタリング」するとその風味を損なうことにもなる。アイルランドでも本当に純粋なウイスキーを蒸留しているところはほとんどないとさえいわれている。

昔、アイリッシュウイスキーはビクトリア朝時代の人々の心を捉えました。アイリッシュウイスキーが高級であった時代、スコッチウイスキーは現在のような知名度はなく、わざわざダブリンに輸出して、そこからアイリッシュウイスキーとして販売するというほどでした。しかし、今ではその地位も逆転しました。その原因は一概にはいえませんが、アイルランドが共和国として独立を果たし、市民革命や内乱続き、経済孤立政策などをとったことで、経済がそのしわ寄せを受けたことが大きな要因だったといえます。その結果、アイルランドで今日存続している蒸留所はBushmills(ブッシュミルズ)、Midleton(ミドュルトン)、Cooley whiskey(クーリーウイスキー)の3つだけになりました。

Bushmillsの創業は1784年。シングルモルトで有名ですが、この領域に入ったのは1880年代。それまでは、ポット・スチル・ウイスキーを製造していました。現在ペルノー・リカード・グループの傘下にあります。

参考ホームページ

http://www.classicwhiskey.com/